2004年09月28日
三冠王とプレーオフ
ストライキによって中止となった9月18日・19日の代行試合が行われない事が決定した。
これによってダイエーの松中選手の三冠王も確定した。
打撃主要三部門、打率・本塁打・打点・のすべての頂点に立った松中選手。実に18年ぶりの記録である。
歴代の三冠王
年 | 選手 | 所属 | 打率 | 本塁打 | 打点 |
38年秋 | 中島治康 | 巨人 | .361 | 10 | 38 |
65年 | 野村克也 | 南海 | .320 | 42 | 110 |
73年 | 王貞治 | 巨人 | .355 | 51 | 114 |
74年 | 王貞治 | 巨人 | .332 | 49 | 107 |
82年 | 落合博満 | ロッテ | .325 | 32 | 99 |
84年 | ブーマー | 阪急 | .355 | 37 | 130 |
85年 | 落合博満 | ロッテ | .367 | 52 | 146 |
85年 | バース | 阪神 | .350 | 54 | 134 |
86年 | 落合博満 | 阪神 | .360 | 50 | 116 |
86年 | バース | ロッテ | .389 | 47 | 109 |
04年 | 松中信彦 | 阪神 | .358 | 44 | 120 |
70年代・80年代、特に80年代には三冠王が続出したにも関わらず、90年代には一人もいない。
今回の松中選手の三冠王も運もかなり味方している。現在巨人にいる小久保・ローズのセ・リーグへの移籍、
2年連続50本以上の本塁打を打っている西武のカブレラ選手の故障。
特にカブレラ選手の故障が大きかったと思う。もし彼がフル出場していれば、
同じ結果にはならなかったかもしれない。
しかし、そこはスポーツの世界。「たら」「れば」の話は禁物である。
もう一つ、松中選手が三冠王を取れた理由を考えてみると、今期からパ・リーグで導入されているプレイオフ制度だと思う。
まずは2位・3位のチームが2戦先勝で争う。その後1位のチームと3戦先勝を争い、パ・リーグ優勝を決める。
しかし、1位のチームと対戦するチームと1位とのレギュラーシーズンのゲーム差が5ゲーム差以上あると、
1位チームに自動的に1勝が与えられることになっている。
普段の優勝争いよりプレイオフ進出自体は早い段階で決まる。
しかし、プレイオフに1位で進出するか、2位以下に5ゲーム差以上つけられるかによってプレイオフでの戦い方が大分かわってくる。
そのため、133試合最後まで気の抜けない試合が続いた。結果それが松中選手にも良い緊張感を与え、
三冠王獲得につながったと思う。
三冠王はやはり立派である。もちろん誰にでも出来るものではない。
特に三冠王を目指す選手にとって一番大変なのは打率だと思う。
本塁打を放てば打点は自動的に加算されていく。
しかし、本塁打を狙って大振りになると三振・凡打が増える。
結果的に打率を落とすことになってしまう。
また、今ではメジャーで活躍しているイチロー選手のように首位打者を狙ってくる選手は大勢いる。
今年も日本ハムの小笠原選手が.345とすばらしい打率を残している。
そういった選手を抑えての首位打者。打点王。ホームランキング。
松中選手、三冠王本当におめでとう!!
今期から導入のプレイオフ制度。
早々と進出を決めたダイエーと西武。もしこの制度がなかったら今年もこの2球団の争いで終わっていたと思う。
しかし、日本ハムとロッテが最終戦まで3位争いと繰り広げた。
これは優勝争いを見ているのと同じくらい面白い争いであった。結果的にも0.5ゲーム差で日本ハムが逃げ切った。
こうやって土壇場まで粘ったチームは、チーム全体の士気が非常に高まっている。
10月1日からの西武とのプレイオフ、下克上の可能性も十分にあると思う。非常に楽しみである。
まだシーズンが終わったわけではないが、来年もプレイオフは実施される方向で話は進んでいる。
ぜひ今年のような熱い展開を期待したい。
投稿者 Hiroyasu : 2004年09月28日 01:18
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://hiroyasu.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/170